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サンドブラスト機 素材を彫刻する機械

◎サンドブラスト機の直圧式と吸い込み式の違い
●直圧式
長所 ・砂の吹き出し圧力が強いので彫刻スピードが速い
・砂がピンポイントで吹き出すので彫刻面に強弱をつけやすい。
・使用空気量が少ないので1馬力コンプレッサー(100V)で充分加工ができる。
・研磨材の吹き出し量を調整できる。
短所 ・砂の吹き出し口が小さいので砂が詰まりやすい。
詰まり防止のためにコンプレッサーにエアドライヤーが必要。
・機械が重い。
直圧式は研磨剤が直線状にビームのように噴出されるのが特徴です。
ピンポイントでブラストする際や細かい多段彫りの際にも威力を発揮します。
●吸い込み式
長所 ・砂が広範囲に吹き出すので均一の深さでムラなく彫刻できる。砂が詰まりにくい。
・機械の仕組みが直圧式に比べると簡単なので整備が安易である。
・機械が軽い。
・キャビネット内の研磨材の量が目で見て確認できる。
短所 ・直圧式に比べると彫刻スピードが若干遅い。
・固いもの(御影石など。普通の石はOK)を彫刻するときに時間がかかる。
コンプレッサーは3馬力以上が理想である。
◎キャビネットは循環式を
※キャビネット内で研磨剤が循環します。
<ポイント>
連続してブラスト加工をしたいのなら間違いなく循環式!!
一昔前はキャビネット内で研磨材が循環できる直圧機がなかったので面倒で部屋が汚れる重鎮作業が必要でしたが、循環直圧式の機械はキャビネット下部に直圧タンクが連結していますのでキャビネット内で砂の重鎮作業が可能ですので作業効率が断然と上がりました。
面倒な研磨剤の重鎮作業が不必要ですので、連続して作業できる点と作業場所が研磨材で汚れにくい点が大きな魅力です。作業を中断する必要がないので大量注文時や連続作業時に集中して加工を行いたいときに大きな威力を発揮します。
直圧式も吸い込み式もキャビネット内で研磨剤が循環するものが良いでしょう。作業場が汚れません。作業効率もあがります。
一般のグラスや薄いガラス板でしたら深く彫る必要がないので吸い込み式の機械で十分だといえます。逆に表札や厚みのある陶器などを彫刻したいのでしたら直圧式がお勧めできます。
ひとりごと
一般的に直圧式はパワーが強く、手動吸い込み式は広い面積に均一にスリを入れたりするのに適していると言われます。 キャビネットの中は作業すると同時に摩耗していくので丈夫な素材を使っているものがいいです。
吸い込み式のサンドブラスト機をご使用の工房様も沢山おられますし、もちろん 直圧式のサンドブラスト機でご活躍されている工房様も沢山おられます。車で例えるとガソリンかディーゼルかのような問題で両方ともそれぞれの特徴があり普通に走行できるのと同じように、 サンドブラスト機もどちらの仕様であってももちろん彫刻ができます。要は加工されたい商材との相性を見ることが大事になります。
サンドブラストを『事業』として真剣にご検討されているのでしたら、目先の安さだけで選ぶのではなく、「事業用としてしっかりと確実に製作でき長く使用する事ができるのか?」を視野に入れて製作されたい商品との相性を検討しなければいけません。
もちろん初めての機材導入になりますのでどの基準で選べばよいのか悩まれるところですが、NET上で公開されているサンドブラスト工房のHPを調べてみると、そのほとんど『ガラス工芸用サンドブラスト機』を使用されているのがお分かりいただけます。
調べられた現状が工房の声でもあり、活躍されているサンドブラスト工房様への近道にもなります。
露光機(紫外線製版プリンター) フィルムを作る機械
紫外線硬化樹脂フィルムを製作するのに必要な紫外線照射の機械です。(フィルムについては次のページで詳しく説明します。)
紫外線硬化樹脂フィルムができる以前はマスキングシートやゴムシートを手でカットしたり、カッティングマシーン(プロッター)で作ったカッティングシートをつかって作業をしていました。一つのフィルムができるまで時間がかかったり細かいデザインや文字ができない、まん丸の形が難しい等の問題がありました。
紫外線硬化樹脂フィルムの登場によりその課題がすべてクリアされました。そのフィルムを作る(露光する)機械が露光機です。メーカーによってはプリンターと読んだり製版機と読んだり様々な呼び方があります。
テーブルタイプがおススメ!
平型のテーブルタイプなので有効面積内での大きさのフィルムが製版出来ます。また有効露光面内で1度に複数のマスクを露光することができるので大量生産にも向いています。 製版フィルムとデザインを張り合わせるときにずれる心配もありませんので、大事なフィルムを失敗するリスクが軽減されます。
※タイマー付で環境に応じて適正な露光時間が調整できるものが良いでしょう。
※バキューム機能は欠かせない
密着性が強くなりますので精密なデザインを露光することができます。また露光中、空気中の湿度による劣化を防ぎます。
※筒形のロールタイプの露光機は、複数枚のフィルムを巻きつける際にずれやすいので大量生産時において非効率な部分がネックです。
集塵機 彫刻時に発生する粉じんを吸い込む機械
健康面にも影響を及ぼすので必ず性能の良いものを選びましょう。
用途としては、ブラスト作業中に発生する粉塵(砕けた研磨剤やガラスなど)を回収する事とブラスト機内の視界を良好にする事。それと作業場が砂だらけになることを抑えます。
集塵能力が弱いと粉塵でブラスト機内が傷つき、機械の摩耗が早かったり、彫刻素材にも傷をつけたりもしてしまいますので注意が必要です。逆に集塵能力が強すぎても研磨剤の消耗が早かったり騒音の問題があったりするのでブラスト機に相性の良いものをセッティングしなければいけません。
市販の掃除機をそのまま使用しますと粉塵がモーターに紛れ込んで焼き付いてしまう可能性があり危険です。
また細かい粉塵まではカットできませんので埃のような粉塵を毎日吸い続けると「塵肺」という病気にもなりかねません。ただの掃除機だという考えではなく健康のためにもしっかりしたものを使ってください。
集塵機は小さな粉塵を回収するためにフィルターの性能と回収した粉塵を捨てやすいものがお勧めです。長時間作業をするときはマスクもしたほうが良いと思います。アマノ・日立・淀川・昭和・明治機械の小型BOXタイプがおすすめです。
コンプレッサー 圧縮空気を作る機械
エアを作りだすコンプレッサーが安定しているとストレスなくサンドブラストができます。事務所や自宅用で選ぶときには妥協せずできるだけタンク容量が大きくて 音の小さいもの、そして重量の軽いものを選びましょう。
コンプレッサーの容量はサンドブラストのノズル口径と空気消費量に密接な関係がありますのでブラスト機にあったものをお使い下さい。
直圧式の場合は、1馬力(0.75kW)コンプレッサーで十分に作業ができます。直圧式ならではの低圧作業や高圧作業も息切れせずに問題なくできます。エアの湿気を取るためにエアドライヤーは必要になりますが、その分安定した作業もできますし100v電源でできるところが魅力です。
吸上式サンドブラストの場合は、ブラストガンから大量のエアを噴出さないと研磨剤を吸い込まないので最低でも2~3馬力以上のコンプレッサーを使用しなければなりません。
容量が小さいとすぐにエア切れになったり吹付にもムラがでたりするのでお気を付け下さい。200v(動力)電源が必要になり重量もあるので設置場所が限られます。
両コンプレッサーとも事務所や家庭で使用する場合は騒音が問題となりますので、静音型のパッケージタイプ(本体を箱の中に密閉しているもの)をお勧めします。パッケージタイプでしたら45~60dBの低騒音になりますので事務所や自宅でも設置が可能です。